2021-07-30
スコーンの“Wolf’s Mouth”って、ご存じですか?
スコーン発祥の地スコットランドやイギリスで言われているWolf’s Mouth、 つまり“狼の口”。
こんな不思議なことを聞いたことはありませんか?
○スコーンには“狼の口”がある。
○“狼の口”があるスコーンは美味しい。
○“狼の口”が開いたスコーンは上質。
“狼の口”は日本に伝わって翻訳されたとき、なんとも味気ない「腹割れ」「腹割れ線」という言葉があてがわれました。
そうです、焼き上がったときにできたスコーン側面の割れ目を、狼の口(腹割れ)といいます。
スコーンの食べ方のマナーは、ナイフで縦に切るのではなく、両手で狼の口に沿って上下に割ります。割るときに、狼の口があれば、自然にサクッと割れます。おまけに、割った表面の凹凸加減がおいしそうなんですね。この面が鏡のようにツルツルしていたら、どうでしょう。凹凸が視覚を、そして舌の食感を刺激して、おいしさが生まれるのではないでしょうか。
それに、ジャムやクロテットクリームをのせるにも、鏡面より凹凸面のほうが、食べる際に滑らず、しっかり噛めますよね。
(ジャムとクロテットクリームについては次回に)
この狼の口は「本来の作り方」をすればできるもので、本場イギリスで習得してきたオーナー根本好美も材料や技法をかたくなに守り、さらに日本の風土や味覚に合うよう微調整し続け、みなさんにお届けしています。(焼き加減もあり、狼の口がはっきりしていない場合もあります)
狼の口、どうぞ楽しんでお召し上がりください。
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